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南京譚 第10章 台風2号とともに [南京譚]

突然であるが、南京町に行くことになった。
四国は梅雨に入ったばかり。おまけに台風2号直撃の日である。
なんでまたそんな日に、と言うなかれ。雨男と雨女である。
たまたま予定していた日に台風が来ただけのこと。
高速料金もたまたまこの日が上限1000円最後の日曜だったというだけのこと。
もちろん、遊びに行くわけではない。「四角家餃子本舗」、新商品の打合せという重要な目的、
及びたかちゃんとの情報交換のためだ。

カブトムシ号を出動させる。さすがに淡路島に入ると横殴りの雨と風。
車で行って今日帰れるのかと一抹の不安がなきにしもあらず、と思いきや。
ドン・タニシ  「ほーぅ! 車がきれいになってええのー」
キマコ     「自動洗車機に入ったみたいですね」
心配しているのはボクだけか。意外とご機嫌な二人。
しかし、♪行きはよいよい、帰りは怖い♪ということに、このときはまだ誰も気付いていなかった。

元町駅でたかちゃんと合流。南京町へと繰り出す。1年ぶりの南京町である。
前にも書いたが、南京町行くのには特別気になる店があるわけではない。
ドン・タニシが餃子屋をはじめるにあたって、たかちゃんに相談し夢を語った場所。
それが南京町だった。それ以来、「四角家」の聖地となった。
ここへ来ると、初心に帰れる。また頑張ろうと思うのだ。
ちなみに「四角家」スタッフ、何度も南京町に来ているが「老祥記」の肉まんは食べたことがない。

元町サントス
サントス ホットケーキ.jpg フルーツジュース.jpgオーレ.jpg
サントス外観.jpgサントスコーヒー.jpg ●名物のホットケーキ
 (バター)。コーヒーと
 セットで650円






 南京町へ行く前に、元町商店街にある「元町サントス」でお
 茶をする。創業35年以上にもなる古いコーヒー店である。
 名物のホットケーキとドリンクを注文。
 もちろんのことながらオーダーが通ってから一つ一つ焼く。
 ほとんどのお客さんが注文するので時間がかかるので
 しばし待つことに。
ようやくやってきたホットケーキは見るからにおいしそう。
鉄板でしっかり焼いた感じで表面がカリッとしている。今風の生地ではないがごくシンプルで
好感のもてる味だ。
写真を撮っているとキマコさんが机の上に思いっきりコーヒーをひっくり返す。
店員さんがすぐ雑巾とおしぼりを持ってやってくる。
店員さん 「大丈夫ですか。ごめんなさいね。机が小さいから」
とんでもない。なんでこんなどっしりしたコーヒーカップをひっくり返すかなーキマコさん。
コーヒーは半分くらい残っていたのだけれど「淹れなおしてきますね」
と新しいコーヒーを持ってきてくれた。
満席で忙しいのにもかかわらず親切でていねいな対応に感動。いいお店でした。

香港麺専家 天記
海老ワンタン麺.jpg蒸し鶏和え麺.jpg清菜ラーメン.jpg
天記外観.jpg
鉄鍋餃子.jpg豚バラ丼.jpg
●上段左からえびワンタン麺850円、蒸し鶏和え麺750円、青菜漬麺650円、
下段中央が鉄鍋餃子400円、右、豚バラ丼300円(土日限定)


そういえば腹ごしらえがまだだったので、南京町近くの香港麺の店に行く。
香港麺というのは初めてなのでどう表現していいのかわからない。
とにかくパスタで言うとカッペリーニ、和風でいうと素麺くらい細い麺なのだが、コシはない。
スープはラーメンのスープと言うよりは薄味の汁そばという感じ。
麺にコシがないので和食の鯛そうめんみたい? 和え麺は平麺でこれも
今まで食べたことのない不思議な味だった。

廣記商行
味覇.jpg卵麺.jpg
そんなわけで南京町の食材屋さんで香港麺の乾麺を買って帰ることに。
ちなみにこのお店、万能中華調味料「味覇(ウェイパー)の販売元だった。
香港麺は卵麺と海老麺があったが、卵麺をチョイス。
帰ってこれでラーメンにして食べるのが楽しみだ。

エスト・ローヤル・ドゥズィエム
ミルフィーユ.jpgバナーヌ.jpg
●左・いちごのミルフィーユ、右・エクレーヌオゥバナーヌ。いずれもケーキセットで750円エストローヤル2.jpg

 雨の南京町だというのに、人は多い。
 以前、「民生中華料理店」に来たときに気になっていた、
 向かいのケーキ屋さんに行く。
 「エストローヤル」だ。しかしテイクアウトだけのようで、
 すぐ近くにあるイートイン店に行く。
 ショーケースに並んであるケーキはどれもでかい。
 ミルフィーユとエクレーヌを注文。
 今時のケーキ屋ならこの半分でこれくらいの値段だろう。
 武骨で大作りなケーキなのだが、そこはさすが神戸の
 老舗。カスタードクリームがうまい。それよりも特徴的
 なのはミルフィーユのガツンとしたパイとエクレーヌの
 ガッシリしたシュー生地。どちらも存在感がある。
 この骨太感は高松にはない。満足して店を出る。

ショーケースの魅力に誘惑されてミルフィーユとエクレーヌを食べたが、
そうだ、ここはシュー・ア・ラ・クレーム(シュークリーム)が人気の店であった。シマッタ!
でもミルフィーユもおいしかったから良しとしよう。

南京町も1年ぶりだが、ミーティングも正月以来だった。
今回のテーマは「四角家」の新商品。ずばり、水餃子である。
ドン・タニシ、焼きにこだわってこれまで商品化してなかったのだが、
お客様からの熱い要望もあり商品化することに決めた。具材はまだ内緒。
完成次第、報告することにする。

さて、心配された台風だが、夕方には雨も小ぶりになり、これは無事帰れそうだ。
しかし、高速で帰ってきていると雨風は次第に強くなってきた。
淡路島に入ると横殴りの雨だ。風も相当強い。
タニシ  「ま、よかったでないか。とりあえず明石大橋もなんとか渡れたし」
徳島が近づくと「鳴門~引田間雨通行止」の掲示板が。
最後の最後に落とし穴があった。鳴門から国道に降りて帰る。

明日から6月。「四角家餃子本舗」、次なる展開着々と計画中。

タグ:南京町
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ワクワクする洋食ビストロ。 [ドン・タニシの香川るんるんグルメ日記]

ドン・タニシ  「メダカ君、キマコ君。今日は気持ちのええ天気やし、昼メシはちょっと歩いて
          洋食はどや! メダカ君が1年越しで頑張ったホームページもできたことやし」
そうそう。四角家のホームページが新しくなりました。ボスの応援(はよせー攻撃)に撃沈しそうな
日々もありましたが、なんとかできたので覗いてみてください。


さて、目的のお店はコトデン瓦町駅の裏。「グリル&洋食 アガペ」である。
なんとここ、ドン・タニシがたまに散髪に行くあやしい美容室「ヘア・ギャラリー」の隣なのだ。
タニシ  「ちょっとポールに挨拶して行くか・・・。こんちはー」
ポール  「あら? どしたん? 何?」
ポールさん、パソコンで遊んでいた。
タニシ  「隣に昼メシ食べに来たんや。一応、ポールさんにも挨拶しとこかなと思て」
ポール  「てっちゃんとこ? ほな、今からあやしい人行くけん何も食べささんようにゆうとこか」
タニシ  「あんたほどあやしないわ」
話が長くなりそうなので、このへんで切り上げて食べに行く。

「アガペ」が開店してもう10年くらいなろうかと思うが、
古い喫茶をリノベーションしたとはいえ、もう何十年も営業しているかのようなこの佇まい。
薄暗い店内は、テーブルやイスなどもアンダーな色調。
ごちゃごちゃっとして昭和の匂いがぷんぷんするレトロな空間なのだが、作りすぎない
自然な感じに店主のセンスの良さを感じる。
早速、AランチとBランチをオーダー。

ロールとんかつたて.jpgAランチたて.jpgランチ食べるタニシ君.jpg
●火曜のBランチ・ロールとんかつ800円      ●Aランチ1100円

洋食のキラーアイテムが勢揃いするAランチ。
海老フライ、ハンバーグ、ナポリタンスパゲティにサラダも含め、一つの皿にきれいに
盛りつけられた様は、お子様ランチのようで食べる前からワクワクする。
ナポリタンも付け合わせという感じではなく、今、フライパンで調理したものでアツアツ。
こういうのはうれしい。これにアーモンド型のライスとコンソメスープがついてくる。
Bランチは曜日変わりのメニューで、この日はポテ玉ロールとんかつ。
こういう洋食のメニューがあるのか、ここのオリジナルなのかわからないけど
これがまたおもしろい。ポテトとゆで卵をつぶしたポテトサラダのような具を薄い豚肉で巻いて
パン粉をつけて揚げてある。味的にはコロッケというかスコッチエッグのようで、
とんかつのガッツリさにフェイントをかけるような抜け感がいいのだ。
アツアツであるべきものはアツアツで、見た目にも楽しい盛りつけ。
一つ一つに気持ちの入った提供の仕方にも、店主の仕事やお店への姿勢が伝わってきて
なんだか心地いいのだ。サービス業だからどうとかいうのではなく、
純粋にお客様を喜ばせようとか、楽しんでもらおうとかいう気持ちがある人のお店は
自然といい空気が漂っている。そういう店はファンも多いのだ。

プリンアラモード.jpg●プリンアラモード600円

おいしそうなイラストに魅かれてつい注文したプリンアラモード。
表面に少しすのこがあるプリンは、昔ながらの固めでしっかりした味。
焦がしたカラメルがまたいい。
フルーツと、これまた昔っぽい味のアイスクリームがマッチ。


食べていると、うちにも配達してもらっている八百屋さんのおっちゃんが入ってきた。
おっちゃん 「まいど」
高松市内の有名店に数々野菜や果物を卸している老舗八百屋さんの社長だ。
ここにも配達に来ているらしい。ほどなくしてボクらの存在に気づく。
おっちゃん 「あら? どしたーん?」(なんでここにおるん?みたいな感じで)
タニシ    「あ、あの。昼メシを食べに・・・」
おっちゃん 「へーえ(ものすごく不思議そうに)。勉強なー」
タニシ    「ま、まあ、そんなとこです」
おっちゃん 「ここはなー、全部手作りやけんなー。原価素通しくらいで出っしょるわー、はっはっはっ」

確かに店からここまでは距離があるし、めったに来ないんだけれど、
ボクらもたまにはお洒落なとこで昼も食べるのだ。うどんとお好み焼きばっかりではないのだーと
声を大にして心の中でつぶやく。
八百屋の社長らしく、飾らないストレートな物言いが気持がよくて好きなのだが、
ちょっと傷ついたりもする、デリケートなドン・タニシであった。

おいしいランチと店主やスタッフの気持ちに触れ、
改めて「いい店だな」と感じて店を後にした。店はただの箱じゃない。
店主やスタッフが愛情をこめてこそいい店になる。やっぱりお店はこうでなくちゃ。

アガペ外観2.jpg アガペ店内.jpg
グリル&洋食 agape (アガペ)
   住所●高松市塩上町1-3-15 
電話番号●087-831-3439
営業時間●11:30~15:00、17:30~23:00(ラストオーダー)22:30
  定休日●日曜

タグ:高松グルメ
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本場さぬきうどんは合田照一商店
四角い餃子を注文する

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