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南京譚 第10章 台風2号とともに [南京譚]

突然であるが、南京町に行くことになった。
四国は梅雨に入ったばかり。おまけに台風2号直撃の日である。
なんでまたそんな日に、と言うなかれ。雨男と雨女である。
たまたま予定していた日に台風が来ただけのこと。
高速料金もたまたまこの日が上限1000円最後の日曜だったというだけのこと。
もちろん、遊びに行くわけではない。「四角家餃子本舗」、新商品の打合せという重要な目的、
及びたかちゃんとの情報交換のためだ。

カブトムシ号を出動させる。さすがに淡路島に入ると横殴りの雨と風。
車で行って今日帰れるのかと一抹の不安がなきにしもあらず、と思いきや。
ドン・タニシ  「ほーぅ! 車がきれいになってええのー」
キマコ     「自動洗車機に入ったみたいですね」
心配しているのはボクだけか。意外とご機嫌な二人。
しかし、♪行きはよいよい、帰りは怖い♪ということに、このときはまだ誰も気付いていなかった。

元町駅でたかちゃんと合流。南京町へと繰り出す。1年ぶりの南京町である。
前にも書いたが、南京町行くのには特別気になる店があるわけではない。
ドン・タニシが餃子屋をはじめるにあたって、たかちゃんに相談し夢を語った場所。
それが南京町だった。それ以来、「四角家」の聖地となった。
ここへ来ると、初心に帰れる。また頑張ろうと思うのだ。
ちなみに「四角家」スタッフ、何度も南京町に来ているが「老祥記」の肉まんは食べたことがない。

元町サントス
サントス ホットケーキ.jpg フルーツジュース.jpgオーレ.jpg
サントス外観.jpgサントスコーヒー.jpg ●名物のホットケーキ
 (バター)。コーヒーと
 セットで650円






 南京町へ行く前に、元町商店街にある「元町サントス」でお
 茶をする。創業35年以上にもなる古いコーヒー店である。
 名物のホットケーキとドリンクを注文。
 もちろんのことながらオーダーが通ってから一つ一つ焼く。
 ほとんどのお客さんが注文するので時間がかかるので
 しばし待つことに。
ようやくやってきたホットケーキは見るからにおいしそう。
鉄板でしっかり焼いた感じで表面がカリッとしている。今風の生地ではないがごくシンプルで
好感のもてる味だ。
写真を撮っているとキマコさんが机の上に思いっきりコーヒーをひっくり返す。
店員さんがすぐ雑巾とおしぼりを持ってやってくる。
店員さん 「大丈夫ですか。ごめんなさいね。机が小さいから」
とんでもない。なんでこんなどっしりしたコーヒーカップをひっくり返すかなーキマコさん。
コーヒーは半分くらい残っていたのだけれど「淹れなおしてきますね」
と新しいコーヒーを持ってきてくれた。
満席で忙しいのにもかかわらず親切でていねいな対応に感動。いいお店でした。

香港麺専家 天記
海老ワンタン麺.jpg蒸し鶏和え麺.jpg清菜ラーメン.jpg
天記外観.jpg
鉄鍋餃子.jpg豚バラ丼.jpg
●上段左からえびワンタン麺850円、蒸し鶏和え麺750円、青菜漬麺650円、
下段中央が鉄鍋餃子400円、右、豚バラ丼300円(土日限定)


そういえば腹ごしらえがまだだったので、南京町近くの香港麺の店に行く。
香港麺というのは初めてなのでどう表現していいのかわからない。
とにかくパスタで言うとカッペリーニ、和風でいうと素麺くらい細い麺なのだが、コシはない。
スープはラーメンのスープと言うよりは薄味の汁そばという感じ。
麺にコシがないので和食の鯛そうめんみたい? 和え麺は平麺でこれも
今まで食べたことのない不思議な味だった。

廣記商行
味覇.jpg卵麺.jpg
そんなわけで南京町の食材屋さんで香港麺の乾麺を買って帰ることに。
ちなみにこのお店、万能中華調味料「味覇(ウェイパー)の販売元だった。
香港麺は卵麺と海老麺があったが、卵麺をチョイス。
帰ってこれでラーメンにして食べるのが楽しみだ。

エスト・ローヤル・ドゥズィエム
ミルフィーユ.jpgバナーヌ.jpg
●左・いちごのミルフィーユ、右・エクレーヌオゥバナーヌ。いずれもケーキセットで750円エストローヤル2.jpg

 雨の南京町だというのに、人は多い。
 以前、「民生中華料理店」に来たときに気になっていた、
 向かいのケーキ屋さんに行く。
 「エストローヤル」だ。しかしテイクアウトだけのようで、
 すぐ近くにあるイートイン店に行く。
 ショーケースに並んであるケーキはどれもでかい。
 ミルフィーユとエクレーヌを注文。
 今時のケーキ屋ならこの半分でこれくらいの値段だろう。
 武骨で大作りなケーキなのだが、そこはさすが神戸の
 老舗。カスタードクリームがうまい。それよりも特徴的
 なのはミルフィーユのガツンとしたパイとエクレーヌの
 ガッシリしたシュー生地。どちらも存在感がある。
 この骨太感は高松にはない。満足して店を出る。

ショーケースの魅力に誘惑されてミルフィーユとエクレーヌを食べたが、
そうだ、ここはシュー・ア・ラ・クレーム(シュークリーム)が人気の店であった。シマッタ!
でもミルフィーユもおいしかったから良しとしよう。

南京町も1年ぶりだが、ミーティングも正月以来だった。
今回のテーマは「四角家」の新商品。ずばり、水餃子である。
ドン・タニシ、焼きにこだわってこれまで商品化してなかったのだが、
お客様からの熱い要望もあり商品化することに決めた。具材はまだ内緒。
完成次第、報告することにする。

さて、心配された台風だが、夕方には雨も小ぶりになり、これは無事帰れそうだ。
しかし、高速で帰ってきていると雨風は次第に強くなってきた。
淡路島に入ると横殴りの雨だ。風も相当強い。
タニシ  「ま、よかったでないか。とりあえず明石大橋もなんとか渡れたし」
徳島が近づくと「鳴門~引田間雨通行止」の掲示板が。
最後の最後に落とし穴があった。鳴門から国道に降りて帰る。

明日から6月。「四角家餃子本舗」、次なる展開着々と計画中。

タグ:南京町
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南京譚 第9章 蘇るチンロー [南京譚]

元町からてくてく歩いて三宮へと移る。
ドン・タニシ、餃子屋を始める前に一度行ったことのある店に、再び行ってみたくなった。
その店は餃子屋らしからぬ小ぎれいな店内で、変わった餃子がたくさんあったのを覚えている。
それよりも何よりも、サービスしてくれた女性(その店の娘さんだろう)が
めちゃくちゃ美人だったのが印象に残っている。
そんな記憶をたどりながら三宮駅裏あたりの怪しげな路地を入っていく。
ちょうど雑誌にも出ていたおばちゃんが店の前に看板を出していた。

タニシ  「今からいいですか?」
笑顔で奥の席に案内してくれる。中国の方で日本語はあまりわからないみたい。

大連水餃子 慶楽(ちんろ)
焼き餃子 トマト.jpg焼き餃子1.jpg焼き餃子3.jpg焼き餃子 海老2.jpg
水餃子3.jpg水餃子2.jpg水餃子1.jpg水餃子 豆腐.jpg
焼き餃子 ●トマト バジル風味 680円 ●豚肉 420円 ●明石タコとオクラ 680円 ●海老 680円
水餃子   ●豚肉と白菜 480円 ●貝柱 680円 ●牛肉とセロリ 630円 ●豆腐 420円

タニシ  「♪ 動く標的~狙いをつけて~」
それはもしかして。
タニシ  「『蘇る金狼』。ここは慶楽(チンロ)」
一同   「・・・・・・」
さあ餃子食べましょう。
なんだか食べたことないような餃子がいっぱい。頼んだもの以外にもナマコとか鯖とか…。
トマトの餃子についているのはバルサミコか。
食材はデリケートなものが多いけど、味は繊細な感じではない。結構味がしっかり。
豆腐の餃子も初めて食べた。干した大根と太い春雨が小さくカットして入れてある。
ふにょふにょして不思議な感じ。
ひとしきり餃子を食べて店を出る。
帰りがけにチラッと見ると、隣の家族連れが前菜のようなものを注文していた。
きれいでおいしそうだった。ここは居酒屋感覚でちょろっとつまむのがいいかも。
お店もかわいいし、女性同士で気軽に入れる餃子屋さんだ。

慶楽外観.jpg慶楽店内.jpgはしおき.jpg
●真っ赤な外観。店内も赤を基調にまとめられている。決して中華の派手派手しさはない。ハートの箸置きもラブリー。

ここまできたら、もう一軒。
以前に行ったことのある南京町の餃子屋がトアロードあたりに移転したらしい。
夕暮れの坂をぷらぷら上がる。なんだかだんだん店が少なくなってきた。
ちょうどトアロードホテルを曲がってしばらく行くと、あったあった。

「古屋」
古屋の餃子.jpg
●ギョーザ 340円 ●しそギョーザ 420円 ●ニンニクギョーザ 420円 ●イタリアギョーザ 420円

ずいぶんと広くなってなんだかカフェのよう。
南京町の時は路地裏の小さい店だったが、外も中も真っ赤で独特な存在感を醸し出していた。
店を始める前に初めて来たときは、餃子とキューリの漬物くらいしかなかったが、
その潔さとモダンチャイニーズといった奇抜な内装と、薄皮でシャリシャリした餃子に感動した。
いつのまにかだんだんメニューが増えていって、今は餃子のある居酒屋になっていた。
駅周辺のにぎやかなゾーンから少し離れているのに、お客さんはたくさん入っている。

古屋の焼き豚.jpgきゅーり.jpg古屋でミーティング.jpg古屋でタニシ君.jpg
●焼き豚 800円 ●キューリ漬物 315円

焼き豚は焼き立てらしく、少し待って出てきたが、味がほとんどしみてなかった。
タレがついてきたのでタレで食べる。これは焼き豚なのか。

よく流行っているので結果これで正解なのかもしれないけれど、
南京町の最初の頃の方が店も餃子もよかったな~。

古屋外観.jpg

しっかり打合せもできたし、気になる店にもいっぱい行けたし。
新しい仲間もできたし。今回は充実した南京町ツアーだった。

タニシ  「さあ、これから長田まで電車で行って、鉄人のとこまで帰らなあかん。
       その前に、あそこで南京譚のシメじゃ」

「ドトールコーヒーJR三宮東口店」
ドトール.jpg
●抹茶黒糖フローズン 350円 玄米クリスピーがポイント。

キマコ    「またドトール!」
ボク      「結局、最後はドトールですか!」
たかちゃん  「まーちゃん、よっぽどドトール好きなんやなー」
タニシ     「まあそうゆうな。便利でないか、いろいろとの」

こうして我々は神戸を後にした。
翌日、ドン・タニシの携帯のストラップが、早速鉄人28号に変わっていたのは言うまでもない。

タグ:餃子 南京町
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南京譚 第8章 憧れのカフェラ [南京譚]

南京町を後にした4人と1匹。
ゆっくりどっかでお茶しながらミーティングしたいところだが、
ドン・タニシ、タバコが吸えるところでなければいけない。となると場所は限られてくる。

タニシ  「メダカ、どこがえんや?」
ボク    「ドトール以外」
キマコ  「サンマルク以外」
タニシ  「君ら俺がドトールとサンマルクしか知らん男やと思とるやろ。
      わかった、わかった。今日はたかちゃんもジーンズはいとることやし、
      おしゃれなカフェに連れてってやる」

南京町の東あたり、旧居留地は古い西洋建築のビルが並び、言わば日本の中のヨーロッパ。
クラシックモダンな雰囲気は、最も神戸らしい町並み。
そのランドマークとして存在するのが、大丸神戸店だ。
ここの一角にテラスのあるカフェがあるというのだが…。
大丸の西入口から入ると一番奥の東側にその入口があった。

「カフェラ」
カフェラカプチーノ.jpgカフェラケーキ.jpgカフェラカプチーノコンカカオ.jpgカフェラグレープフルーツジュース.jpgカフェラアイスカフェラテ.jpgカフェラ全景小.jpg
●カプチーノ 600円 ●ケーキセット 1200円 ●グレープフルーツジュース 640円 ●アイスカフェラテみたいなやつ 640円

さすがに満席でテラスのイスで待つよう案内された。
館内は禁煙だが、テラスは喫煙OK。しかもこの時期のテラスは気持ちがいいのだ。

僕たちのすぐ後ろに待ってるえらくダンディーな紳士。
なんか見たことがあると思ったら、俳優さんだ。名前はわからないけれど、怪しい宝石商とか、
マダムを誘惑する役とか…。脇役だけど個性的で印象に残る役者さんだ。神戸の人なのかな。

来た来た。カプチーノ!
ここカフェラはイタリアンスタイルのカフェ。ミラノのカフェバールをモチーフにしたコリドール(回廊)
の席が特徴だ。何でもここの女性店長さんは「ジャパンバリスタチャンピオンシップ2007」で優勝、
「ワールドバリスタチャンピオンシップ2007」で総合4位という経歴を持つ。
キマコさんの「かわいいの描いてください」に応えてくれたのが、上の写真。
キメが細かく絵も繊細。ウサちゃんの方はカプチーノ・コン・カカオ。
イチゴのショートケーキは見た目ごく普通っぽいんだけど、おいしかった。
パティスリーのケーキというよりホテルメイドのケーキっぽい。ラズベリーソースがGOOD。

カフェラ全景.jpg

キマコ   「わーい。やっと神戸らしいとこ来れたー」
タニシ   「しかし、テラスゆうてただの通路に
        テーブルとイス並べとるだけでないかー」

ボスも意外なとこ知ってますね。

タニシ   「メダカも相変わらず失礼なのー。
        一応俺もバリスタだったんやから」

確かにドン・タニシ、意外にもカフェを経営していたことがある。

セレブな雰囲気のある「カフェラ」だが、さすがにこれだけ人がいれば優雅な雰囲気も半減する。
ここは平日の午前中あたりが狙い目かもしれない。
確かあのキング・カズこと三浦和良がビッセル神戸時代には時々ここに来てたらしい。
あまりにも似合いすぎる風景だ。

何より一番感動したのはスタッフの対応。
ホテルマンのようなユニフォームが着なれていない感じの若いスタッフばかりだったが、
60席を越える席数、ずっと満席状態にも関わらず
ラテアートの要望にもていねいに応えてくれるばかりか、
「ジュースは氷入れますか」「お席をお立ちのお客様のものはどういたしましょうか」
などていねいな接客。
当たり前のようだけれど、この状態でなかなか一組一組に対応できるものではない。
しかも写真を撮っていると、スタッフの方から「撮りましょうか」と声をかけてくれた。

カフェラで4人.jpg

記念すべき、4人で初のミーティングショット。
僕らの席だけなぜか少し離れた特設席みたいな感じだったのだけれど、
僕らがこの店に不似合いだったのかしら。結果的には離れ小島でゆっくり打ち合わせできて
よかったんだけどね。

タニシ  「さて、充実したミーティングもできたし、餃子でも行きますか」
ドン・タニシ、久しぶりに行ってみたい餃子屋があった。

次回、餃子攻めの夜。

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南京譚 第7章 民生 廣東料理店 [南京譚]

元町駅に早く着いたのでちょっとぶらっとして駅に戻ってくると、
たかちゃんの姿が見えた。すぐ隣に背のスラッとしたイケメンが立っていた。
こちらに気付くとクールな立ち姿とは対照的な人懐っこいスマイルで会釈する。
たかちゃんの息子、コータローである。超大手企業をあっさりと辞め、
この春からたかちゃんの会社「桃源郷」に入社。現在、煩雑な会社の事務管理をしながら
新店舗のための不動産回りなど、会社と社員のためにと一生懸命な29歳。
毎日が充実しているのか、とてもいい顔をしている。

さて、せっかくなので南京町で昼飯だ。前から気になっていた店がある。
その店は昼3時間半、夜2時間半しか営業しない。
そんな営業時間の短さもあるのかもしれないが、とにかくいつも人が並んでいる。
あまり行列に参加するのは本意ではないが、たまには南京町らしい店にも入ってみたい。
というわけで、今回は並ぶ、もしくは売り切れ覚悟で行ってみた。この日は駅も混雑していた。
案の定、南京町の人通りは半端なくすごかった。けれど、2時を大きく回っていたからだろうか、
1組待つだけで入れた。ラッキー! 

「民生 廣東料理店」
イカの天ぷら.jpg民生水ぎょうざ.jpg
ザーサイ豆腐.jpg民生青梗菜炒め.jpg
●イカの天ぷら 小1600円 ●水餃子 8個 950円 ●ザーサイ冷やし豆腐 小1300円  ●青梗菜炒め 小 1200円

南京町のグルメガイドにはお約束のように登場する人気店。
そして必ずと言って紹介されているのが、イカの天ぷら。タレはなく、衣に味が付いている。
これ、なかなかいける。まわりについた衣がしょうゆ味的な感じで香ばしい。
日本人好みの味だ。
民生広東料理外観.jpg
青梗菜もサッと炒めているだけだけど、さっぱりしてうまい。
意外なのは豆腐。中華で冷やし豆腐というのははじめて
食べたけれど、ザーサイとひき肉のあんがかかって
ちょいピリ辛。これもいける。さて、水餃子はどうかな。
海老と肉とニラがたっぷり詰まっている。プリッとした海老が
入ってるけど、肉の味が勝ってる。タレなくても食べられるね。
中国人シェフの店はあまり馴染みのない香辛料や食材を
使ったりするから食べにくいお店もあるけれど、
ここはどれもシンプルで日本人好み。行列も納得だ。
イカもガイドブックに載ってる通りで、うまかった。


イカと言えば…。

「イカになりたい」

イカを食べていたたかちゃんが不図思い出した。
スイミングに通ってた幼いコータロー少年が当時発した言葉。
バタ足が苦手なコータロー少年。なぜだかバタ足をすると後ろに進んでしまうのだ。
タコは足が8本、イカは足が10本ある。足がたくさんあればさぞや上手に泳げるだろうと
いうのが、当時の彼の理論だ。小さい頃からユニークな発想をする子供だった。
将来大物になるやもしれん。
コータロー.jpg
そんな彼が起業しようと思ったのは高校生の時。
もともと独立心が強い子供だったのだろう。ほどなくして、
たかちゃんが独立して今の会社を作る。それならば、自分も協力して
父の会社を継ごうと決めた。趣味はボクシング。
アマチュアの大会に出場したこともある。
町を歩きながら気になる空き物件を見つけるとすぐ電話して
問い合わせる。常に電卓を持ち歩き、気になる数字はすぐ確認。
一見おだやかで静かに見えるが、ビジネスにはシビアだ。
行動力があり、ハートがあったかいところは現社長を受け継いでいる。
しかもこのキラースマイル。実に頼もしい次期社長なのである。
「四角家」の大事なパートナーが一人増えた。

さあ、南京町の中華も食べれたし、今日の本題。ミーティングをせねば。
人でごったがえす南京町を後にする。

次回、神戸を代表するあのカフェに。


タグ:南京町 餃子
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南京譚 第6章 鉄人28号の思い出 [南京譚]

その日、我々はドン・タニシのカブトムシ号で南京町へと向かった。
いよいよ通販が大きく動き出し、それに関連してたかちゃんとの打合せが必要になってきたのだ。
今回は久々に車で行く。高速バスだと乗ってしまえば何も考えなくていいから
ラクだと言えばラクだが、ちょっと窮屈だし時間が気になってゆっくりできないのである。

タニシ  「よし。キマコ君、ナビまかした」
キマコ  「まかされた」
キマコさん、au助手席ナビに沿って誘導する。
天気は快晴で淡路島から見える海がきれいだ。明石大橋を渡り切りしばらく走ったところで
カブトムシ号が大きく左へハンドルを切った。
キマコ  「あれ。まだ須磨ですよ。元町だったらもう少し高速走って京橋ICから降りた方が…」
タニシ  「すまん、すまん。
      たかちゃんとの待ち合わせまでにまだ時間があるけんの。長田に行くぞ」
キマコ  「長田? 長田になんかあるんですか?」
タニシ  「鉄人28号に会いに行く」
キマコ  「はあ??? 進路変更。ええと『鉄人28号』で検索…うわっ、ほんまにでた!
      300メートル先、左折です」 

長田と言えば、阪神淡路大震災で壊滅的な被害を受けてしまったところ。
その復興のシンボルとして、新長田・若松公園に2009年秋、
鉄人28号の巨大モニュメントが作られたのだった。
『鉄人28号』『三国志』『バビル2世』などで知られる漫画家横山光輝氏は神戸出身。
タニシ   「♪ ビルーの谷間にワオ!」
キマコ   「♪ ワオ!」
歌いながら走っていると、駅の近くに一日最大800円という素敵なパーキングを発見。
車をとめる。迷うといけないので駐車場のおっちゃんに鉄人の場所を確認。
タニシ   「すんません、鉄人28号はどっち行ったらええですか?」
おっちゃん 「そこ」
振り向くとすぐそこに鉄人がいるではないか。おお! はずかし。

ジャ~ン!     
鉄人28号全景.jpg
この日、鉄人広場はアメリカンロックフェスティバルが開催されていることもあって人でいっぱい。
キマコさんと僕にとってははじめての鉄人28号との対面だった。
ドン・タニシにとっては、まさに鉄人は子供の頃のヒーロー。
でも、ここまで来たというのは、それ以上に特別な思い出があったようだ。

ドン・タニシことタニシマサオ少年が小学校の1年生だった頃。
今は亡き、はなばーちゃんに連れられて、
香川の田舎から神戸のポートタワーに遊びに行ったことがあった。
洗練された神戸のビルや赤いタワー、立体交差になった道路や線路を走る車や電車。
それは7歳の男の子にとって、すべてがワクワクするような光景だったに違いない。
けれど、マサオ少年が(54歳になる今も忘れられないくらい)心を奪われてしまったのは、
当時の子供たちに絶大なる人気を誇っていた鉄人28号のロボットだった。
中にモーターが入っているらしく、スイッチを入れるとガーッ、ガーッと足が動く。
500円くらいだったと少年は記憶している。当時としては高価なおもちゃだった。
マサオ少年、どーしても欲しくてたまらなくなり、はなばーちゃんにモーレツに訴える。
「そんなんいらんいらん」とばーちゃんは無視。機嫌を直させようとタワーの上へと促すが、
ここは譲れない。挙句の果てにマサオ少年、泣いてすがる作戦に出た。
はなばーちゃんは香川で言うところのがいな(気丈な)ばーちゃんだった。
ばーちゃんも負けてはいない。結局、ポートタワーの上まで連れていかれ、降りるまでずっと
泣いてがんばったが、買ってもらえなかった。

このとき以来、マサオ少年の中ではなばーちゃんはケチだと思い込んでいた。
ところがだ。成長したドン・タニシが、信心深いはなばーちゃんを初詣に連れて行った時のこと。
なんと賽銭箱に1万円札を入れるでないか。うわっ! ボケたのかと思ったらそうではない。
そんなんだったら俺に鉄人28号買うてくれ! ポートタワーの思い出が再び蘇ってきた。
きっと、はなばーちゃん、孫が欲しがるものを何でもホイホイと買うことに抵抗があったのだろう。
かわいい孫には必要な時、必要なものを買ってあげる、物やお金は大事にする子に。
みたいなばーちゃんなりの教育方針があったのだろう。お賽銭は価値観の問題。
ばーちゃんにとって何か大事なお願い事があったのかもしれない。

鉄人28号とタニシ君.jpg
タニシ  「♪ 股間の谷間でワオ!」
キマコ  「♪ ワオ!」
タニシ  「違うやろ! せっかく鉄人28号と一緒に写真撮ろうと思ったのに。
       鉄人の股しか写ってないやないか! メダカ、どう思う?」
なんか生まれたみたいですね。すばらしいショットだと思います。

鉄人プロジェクト.jpg鉄人お土産.jpg
商店街のはずれにある「鉄人PROJECT」まで行ってお土産を買う。
残念ながらロボットはなかったけれど、クリアファイルと携帯ストラップを買って
長年の恨みも晴れたのか、ご機嫌なドン・タニシであった。

ボス、何か忘れてやしませんか?  
タニシ  「お! 俺ら目的を間違えたらいかん。南京譚なんやから南京町にいかなあかん。
       元町でたかちゃんと待ち合わせや。ちょっと時間があるけん茶ーでもいっか」
次回、いよいよ南京町の人気店へ。
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南京譚 第5章 5番目の餃子。 [南京譚]

南京町を後に、元町駅のほうに向かっていると、
「浪花ひとくち餃子 餃々(チャオチャオ)」を発見。
関西発の餃子居酒屋チェーンだ。楽天の餃子通販部門では「研ちゃん本舗」の名で知られている。
キマコさんが行ったことがないというので、入ってみることに。

浪花ひとくち餃子.jpgネギ塩餃子.jpgしそ餃子、海老餃子.jpg
●浪速ひとくち餃子           ●ネギ塩餃子              ●左が海老餃子、右がしそ餃子  
チャオチャオ外観.jpg
なるほど。店は居酒屋という感じだが、餃子はたくさん種類がある。
いくつかとってみた。薄暗い店内で照明のせいか、せっかくの餃子の皮が色悪く見える。
残念だなあ。
ここの海老餃子も塩で食べるらしい。中の餡によって形も大きさも変えてある。
これなら飽きずにいろいろつまめるというわけだ。

まだ少し時間があったので、駅裏の居酒屋「うたげや宴場元町店」で飲みなおす。
そんなに大きな店ではないのだが、なんだかやたら段差があって
トイレに行って帰ってくると、ちょっと探検してきた気分になる。
メニューが豊富で典型的な駅前の居酒屋という感じなのだが、
値段がお手頃なわりにはなかなかメニューも楽しい。
鯛の上海風サラダ.jpg
●明石鯛の上海風サラダ
ネギワンタン.jpgサーモン炙りポン酢.jpgこだわり玉子のだし巻.jpg
●ネギワンタン         ●サーモン炙りポン酢             ●こだわり玉子のだし巻
本日最後のミーティングをする。
そう! 今回の神戸行きには重要なテーマがあった。
四角家も開業してようやく2年。豚肉とキャベツの餃子「珍包」、海老とクワイの餃子「海包」
鶏肉とレンコンをそば皮で包んだ餃子「山包」、そして鴨肉と白ネギをそば皮で包んだ餃子「福包」
と、4種類の独創的な餃子は、それぞれにファンを増やしてきた。
しかし、さらなる飛躍を考えているドン・タニシは、この四角家ファミリーに新しい家族を加えようと
もくろんでいたのだった。
ジャ~ン! 発表します。四角家に3月、5番目の餃子が誕生します!
このプロジェクトは半年ほど前からひたひたと進めてきたのだけれど、
いよいよ2010年3月、完成のめどがたったのだ。
実は今回の神戸行きの本当の目的は、この新たな商品の最終打ち合わせだったのだ。

名前はまだ言えない。使う食材はもちろんこれまでに使ったことのない新たな取り合わせだ。
ちょっとだけイメージを言うとジューシー系かな。
この旅の直前に試作を何度も繰り返し、ほぼ完成状態にあったが、
今回のミーティングで、3月のお披露目までにさらなる旨さを追求すべく
新たな改良を加えることになった。たかちゃん、ありがとう。さすがです。
はっきり言ってうまいです。
イートインのお客様は3月中旬には店で召し上がっていただけると思います。
通販のお客様はもう少しかかるかもしれません。
謎のベールに包まれた「5番目の餃子」、改めてこのブログで報告しますのでお楽しみに!

ドトール三宮.jpg
最後は行きつけの「ドトールコーヒーショップ三宮東口店」で帰りのバスを待つ。
甘いものが欲しくなってココアにしたけれど、やっぱりここはコーヒーのほうがいいなあ。

さて、南京町の旅も終わりです。
でも、四角家がある限り、南京譚はこれからも続きます。
次回の予定は未定ですが、お楽しみに。
ナイスな餃子または神戸の情報提供もお待ちしてまーす。
びんの中のメダカ不安.jpg


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南京譚 第4章 赤萬 [南京譚]

なんの前置きもなく、南京譚、再び始まる。
ことの起こりはこうである。

ドン・タニシ  「メダカ、メダカ。起きとるか」
僕       「………」
ドン・タニシ  「メダカー」とひしゃくで僕の池をかき回す。
僕       「さ、さぶっ! 何するんですか?」
ドン・タニシ  「南京町に行くぞ。すぐ用意してくれ」
僕       「あのー今、冬眠中なんですけど…」
ドン・タニシ  「四角家に冬眠はないぞ。南京町は四角家の原点なんや。
          時々行って南京町の空気吸うて初心にかえらなあかん。
          それに今回はたかちゃんと重要な打ち合わせがあるけんの」
僕       「また瓶に入れられる…ブツブツ。いつも唐突やなーボスはー」
ドン・タニシ  「というわけやから、キマコ君。君はメダカの世話とカメラを頼む。
          まあずっと忙しかったし、たまには四角家の慰安旅行のつもりで行こうで」
キマコ     「いや~ン」
ドン・タニシ  「嫌ならええけど」
キマコ     「いや、嫌じゃないです。お供します!てゆか連れてってください。」

その日の午後、元町駅前で久々の再会を果たす。
せっかくなので、神戸餃子の代表格「赤萬」へ行くことに。
「赤萬」といえば、「瓢箪」と並んで神戸餃子の代表格だ。土日ともなれば店の前に行列ができる。
元町駅から看板が見えるくらいのところにある。

「赤萬」
赤萬餃子ビールと.jpg赤萬外観たて.jpg
●ビールはキリン、グラスはアサヒとはこれいかに。
赤萬で餃子食べるタニシ君アップ.jpg赤萬餃子アップ.jpg
●餃子は7個280円

店内はカウンターと小さなテーブルが3つ。メニューは餃子とビールのみというシンプルさ。
味はともかく、餃子は一人2人前からの注文とか追加はダメとかやたら荒っぽい接客の噂を
耳にするが、この日は平日ですいていたのもあってか、そうでもない。
店内の張り紙を見ると、「土日祝は一人2人前からの注文」と書いてある。
お店の身になって考えてみるとわからないでもない。
土日祝は遠くからわざわざここの餃子を食べに来る人で行列だ。
店の外にずらっとお客様を待たせているのに1人前の餃子をちびちび食べて
少ない座席を占領されたら、並んで待っているお客様に申し訳ない。
食べる側にもマナーがある。

さて、肝心の餃子は、薄皮だけれど皮がもちっとしている。
中は小さく刻んだ野菜。意外とやさしい味でいくらでも食べられる。
ふわっとして野菜の甘みがあるが、ジューシーではない。野菜がほろっとしている。
神戸といえば、味噌ダレ。白味噌ベースのタレは酢醤油とラー油を合わせて食べる。
これがなかなかうまい。讃岐の人間にとって白味噌と言えば甘いイメージだが
この味噌は辛味があり餃子とよく合うのだ。
不図思ったが、神戸の餃子は焼くときの油が少ない気がする。
四角家はそうでもないけど、四国の餃子は高知屋台餃子を筆頭に油ギトギトで揚げ気味だ。

「赤萬」で軽く小腹を満たしたあと、元町の商店街に入りカフェタイム。
この日はあいにくの雨。しかも寒い。
うろうろするより屋根のあるあったかい所でまったりするのが得策だ。

重要な案件を話し合った後、依然としてやまない雨の中、夜の南京町へ繰り出す。
雨の南京町.jpg南京町タニシとたかちゃん.jpg南京町店先.jpg
雨の南京町もなかなか風情がある。平日とはいえ、やっぱりここは人が多い。
今回は特に目当ての店を予定していなかったのでぷらぷら歩く。
餃子屋をしようと決心して、ドン・タニシが最初に来たのが南京町。
四角家をオープンさせた後も、たかちゃんとの打ち合わせのたびに訪れた南京町。
ここに来ると、自分たちがやってきたことが間違いないことを確信する。
明日からまたがんばろうという思いを新たにできるのだ。

雨のなか、歩いていると黄色いポスターが目に入った。
春節祭ポスター.jpg
おお! 「春節祭」ではないか。いわゆる旧暦の正月を祝う中国式のお祭りらしい。
毎年この時期に派手に行われている。春節祭のことは
今年は2月13日~21日までとな! せっかく2月に来るなら、祭りにあわせてくればよかった。
いやー残念。
ドン・タニシ 「まあ、南京町はこれで終わりでないけんの。
         混雑せんとゆっくり来れてよかったやないか。来年の旧正月は南京町で祝おうで」
すっぱいブドウである。
かくして、一行は南京町を後にするのであった。 明日は重大発表!


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南京譚 第3章 餃子屋を巡る。 [南京譚]

神戸の餃子屋、一挙紹介。松本いよいよですねー。
ドン・タニシ 「しょうもないギャグはいれんでええけん一気にやってくれや」
ではでは、まずは南京町の餃子屋から。
「上海餃子」
上海餃子.jpg
南京町のメインストリートからちょっと路地に入る。
水餃子の名店だ。店はカウンターだけの小さなお店。
セロリや冬瓜、干し海老、白身魚のミンチなどユニークなあんの餃子がある。
餃子はタレなしで食べる。なるほど、それぞれ素材の味が伝わってくる繊細でやさしい味だ。
実はここの餃子はお取り寄せしたこともあるけど、
こうやって店でセットになったものを頼むといろいろな味が味わえて楽しい。

「元祖ぎょうざ苑」
ぎょうざ苑.jpg
ここもいわずと知れた南京町の有名店。昭和26年創業で「味噌ダレ発祥の店」と言われている。
そう、神戸の餃子は味噌ダレで食べさせるお店が少なくない。
いつも結構いっぱいで、外まで並んでいることもしばしば。
ぎょうざ苑の店内はオープンキッチンで、年代もののような皮伸ばし機で皮を伸ばし、
あんをつめているところが見える。客席もシンプルな食堂のような感じだが、それがまたいい。
餃子もいたってシンプル。実はここで何より感動したのはジャジャ麺。
いままでジャジャ麺といえば、中華麺のジャジャ麺しか食べたことがなかった。
ぎょうざ苑のそれは、釜揚げうどんの上にキャベツと肉味噌がのっかっているのだ。
麺は平打ち麺で讃岐うどんのようなコシはない。
でも、あつあつの釜揚げ状態の麺に肉味噌がからんでなかなかうまい。
これはある意味大きな収穫だった。

「瓢箪 元町店」
元町駅近くにある、カウンターだけのほんとに小さなお店。
メニューはほんとに餃子だけ。ここだけタイムスリップしたようなアンティークな空間で
年季の入ったおばちゃん二人がマイペースで焼いている。それがなんともいい。
ここもご多分に漏れず赤味噌ダレ・醤油・酢を調合して食べる。
しっかり焼色がついた餃子は皮がもっちりしてあんもしっかり味がついている。
餃子と店とおばちゃんとが三位一体となって、古き良き昭和がここにあるという感じ。
不図また食べたくなる、そんな餃子だ。

「博多 一風堂 神戸元町店」
一風堂餃子.jpg一風堂ラーメン白.jpg一風堂チャーシュー.jpg
元町駅から北へ少し上る道の左側に、ラーメン界の大御所「一風堂」がある。
ドン・タニシは博多の本店まで行って食べたことがあるらしい。
久しぶりに行ってみるかということで入ってみる。満席だ。
赤丸、白丸をそれぞれ頼んでみる。赤丸は中央に垂らした香ばしい香油のようなものが
アクセントになって食欲をそそる。白丸は麺が極細。カッペリーニのようだ。
しかもスープがクリーミィというよりミルキィ。こんな豚骨ラーメンは食べたことがない。
餃子は小ぶりだがしっかり味がついている。ちょっと甘くて独特な味だ。
昨年は一風堂ニューヨーク店もオープンしたらしい。
さすが一風堂、メニューはもちろんだが、店のサービスやツールもよくできている。
ボス、四角家のハワイ店はいつオープンするんですか?
ドン・タニシ 「まあ待て。そのうちの」

「酒と飯の店 ひら井 三ノ宮店」
あれ? 「ひら井」って高松の店じゃないですか? 
ドン・タニシ 「そうや。特にイタリアンビストロヒライはご近所さんやないか」
駅まで歩いて戻る途中、偶然見つけた。
平井料理システムは高松を拠点に中・四国・関西に店を構える飲食店グループ。
高松で数々人気店を作ってきた会社で、三ノ宮にも店があることは知っていた。
せっかくだから寄ってみようか。
ひらいの餃子.jpgひらいうどんサラダ.jpg
シンプルだけれど洗練された店内。ここでは汁鍋(いわゆるちりとり鍋)が人気らしくて
ほとんどのテーブルで鍋をつついてた。
僕らはやっぱり餃子はいっとかないと。
実は以前「ひら井の徳島のギョーザ」をお取り寄せしたことがある。
ドン・タニシ、他店の餃子をお取り寄せするときは「四角家餃子本舗」で注文する。
店から頼んでるから当たり前なのだが、意外と普通はできないもんだ。懐の大きさに脱帽。
つるつる讃岐うどんのサラダも思わず注文。なんかいいね。
こうやって地元のお店が他県でがんばってるのを目の当たりにすると、
僕らも負けずにがんばろうと思う。
まーちゃん・たかちゃん.jpg
たかちゃん、アキレス腱切ってリハビリ中なのにかかわらず、
僕たちに付き合ってくれてどうもありがとう。いつも感謝しています。

ボス、南京譚もそろそろシメに入りますよ。
ドン・タニシ 「しめしめ」
…………。
ドン・タニシ 「もう終わりか。さみしいのぉ。なんか俺の写真出すぎてないか?   
         キマコ全然出てきてないんちゃう?」
キマコ    「あのぅ…。てゆか私写真がないような気がするんですけど…」
ドン・タニシ 「あ。そか、すまんすまん。はは。そか。気がつかんかった! あらら」
わーひどッ。キマコさん今回ドレスコードあったんですよね?
キマコ    「うん。『ドン・タニシのファッションチェック』今回ものすごく厳しかったんだけど。
         その割には全然撮ってくれてないのはどういうことでしょう」
ドン・タニシ 「すまんすまん。いやーついついたかちゃんとの打ち合わせに夢中で
        次回はキマコも撮ってやるけん」
キマコ    「いいんです。主役はあくまでボスですから。
         ただ、ジュリーの写真より少ないのがちょっと…」
いいじゃん。キマコさんネギめしで出たし。
ブログはともかく、僕たちにとっては中身の濃い神戸の旅でした。
みなさん、長い間読んでくれてありがとう。
明日からよりパワーアップした「四角家餃子本舗」でお待ちしています。

【追記】僕は特別なメダカです。あなたのお家のメダカを僕のようにびんに入れて
     連れまわさないでください。死んじゃいます。
びんの中のメダカ不安.jpg



南京譚 第2章 3人の社長。 [南京譚]

樽加屋コーヒー.jpg

僕たちは、ヨウゾウ君に連れられてトアロードへ向かった。
「樽珈屋」。コーヒー専門店である。
メニューはコーヒーのみですべて500円。ブレンド、ストレートそれぞれ10種類ほどある。
4人で4種というのもなんなんでストレートのキューバとトアブレンドを2つずつ注文する。

ドン・タニシ 「うーん、キューバはアメリカンな感じやなぁ~」
キマコさん、トアブレンドは? 
キマコ    「お見事って感じ。雑味がまったくない。
        最近のハウスブレンドって煎りが深めで酸味を極力抑えた系が多いんだけど、
        私はこういう酸味も甘みも苦味もバランスのとれたのが好き。
        なんてゆうかコマタの切れ上がったっていうか洗練された味だねー」

ヨウゾウ君と樽加屋.jpg
この店、席はカウンターたった6席しかない。フロントでは豆の販売もしている。
なんでもオーナーはブラジルに農場を持っているそうで、当然自家焙煎だ。
さすが、神戸の店は極めた店が多いなー。
カウンターに並んでおいしいコーヒーを飲みながら、しばし話をする。


ヨウゾウ君.jpgタニシ君.jpgたかちゃん.jpg
ヨウゾウ君、ドン・タニシ、たかちゃん。
3人ともそれぞれ社長である。こうして3人の社長と話してみると非常におもしろい。
それぞれ仕事の内容も性格もタイプもまったく違うのだが、共通点もある。
クリエイティブなこと、何事にも一生懸命なこと、気配りができること、子供のように無邪気なこと。
そして僕、一番すごいなあと思ったのは、皆すごい人なのにちっとも偉そうにしないところ。
だから社員がついてくるんだよね、キマコさん。
キマコ    「あっ、ごめん、ごめん。今の聞いてなかった。なんだっけ?」
ドン・タニシ 「ええ~! 今せっかくメダカがはじめてええことゆうたのに…。
         さっきのとこ、拡大して太字にしとってくれー」 

そんなわけで多忙なヨウゾウ君はこの後仕事に戻らなければいけないので
元町駅まで送って別れた。
ヨウゾウ君、無理やりひっぱり回したのに快くつきあってくれてありがとう。
メダカアップ.jpg

引き続き、たかちゃんの知り合いのたこ焼き屋さんに行く。
「丸幸水産 三ノ宮店」
たこやき外観.jpgたこやき食べる二人.jpg
大玉のたこ焼きが7個420円、九条ネギかけ470円。
たこやきねぎしょうゆ.jpgたこやきソースマヨ.jpgポン酢たこやき.jpgポン酢たこやき中身.jpg
中はトロットロで大きなたこが。

生たこを釜茹でしているようで確かにたこは大きくて柔らかい。
それよりもびっくりするのはこの生地だ。ほわっと柔らかく口の中でトロッととろける。熱いけど。
しかもこの店は2階で食べられるようになっているのが素敵。
しょうゆ+ねぎかけ、ソース・マヨ+ねぎかけ、ポン酢と3皿も頼んだけど
ぺロッと食べてしまった。

ドン・タニシ 「あーうまかった」
キマコ    「うしまけた」

あのー、もしもし? 馬に牛はいいけど、餃子は?
ドン・タニシ 「あ…………」
まさか忘れたんじゃ…。
ドン・タニシ 「はは。心配すな、メダカ。お楽しみはこれからやがなー。はは…」

では次回、南京譚 第3章 いよいよ餃子めぐり。
ドン・タニシ  「松本いよいよやの~」
……………。        

南京譚 第1章 群愛飯店 [南京譚]

キマコさんのバッグ.jpgびんの中のメダカ2.jpg

今回の神戸行きには僕も連れてってもらえることになった。ひやっほ~。
ゆめタウンから三宮行きの高速バスに乗る。
僕は小さなびんに入れられてキマコさんのバッグの中だ。
奇しくも、この日はWBCの決勝戦。
ちょうど開始にあわせてバスに乗るようになる。

ドン・タニシ 「WBCは見せてもらえるんですか?」
運転手   「そういうことはしておりません」

冷たい対応。安全上というならわからないでもないけれど、
それならなぜあんなにでかいテレビがある。空気読めないなあ~。
しかたがないのでキマコさんの携帯のワンセグでこそっと見る。

しかも3月後半の高速バスは平日といえどさすがに込んでて相席に。
僕とキマコさんの隣はずずーっと鼻をかみ続けるおねーちゃんだっし、
ボスの隣はドラマに出てくる市原悦子さんみたいなおばちゃんで…。
僕はちょっとおもしろかったけど。
何はともあれ、三宮に到着。

バス酔いメダカ.jpgうげ~。僕バスに酔っちゃったよ。

南京町に近い元町駅へ向かう。
ここで、たかちゃんとヨウゾウくんと待ち合わせだ。
ヨウゾウくんは我々と同じ香川の観音寺出身。ドン・タニシとは同級生になる。
こうみえても香川では一番大きい(いやもっとエリアを広げても
これだけの規模のデザイン事務所はそうはないだろう)デザイン事務所の社長である。
現在、大阪事務所に常駐しながら香川、岡山、神戸、東京に事務所をおき、
多忙な日々を送っている。
そんなヨウゾウくんに、南京町での撮影をお願いしたわけである。

そんな偉い人がよく引き受けてくれたね。
キマコ 「うん。人柄のいい人だからね。それにボスの古い友人だし。
      四角家にとっては大事な写真だから、観光客にとってもらったんじゃね。
      撮れてなくてまた来ないといけなくなるでしょ」
僕、それはそれでうれしいけど。

さて、腹が減っては戦ができぬ。まずはおひるごはんだ。
群愛飯店.jpg
たかちゃんの友人でもある「群愛飯店」に行く。

牡蠣ときのこの焼そば.jpg牡蠣がたっぷりの焼きそば。レタス包み.jpg豆苗炒め物.jpg飲茶セット.jpg具のつまった蒸し餃子。

群愛飯店は南京町を代表する中国料理の名店のひとつ。
オーナーの施さんは南京町商店街組合の副理事でもある。
シンプルだけれど本格的な広東料理は、食べて納得。
豆苗の炒め物、海老のオーロラソース、ミンチのレタス包み、飲茶盛り合わせ、
牡蠣ときのこの焼きそば、ビール。こんなに食べたのに、どれもあっさりとして後に残らない。
こういうのが本当の中国料理っていうんだね。
でも、最近の南京町はその場ですぐ食べられるテイクアウトのお店が増えてきた。
老舗のそれはいいけれど、ジャンクフード的なものも少なくない。
それは祭りの屋台のような感覚で楽しさもあるけれど、
逆にあのなんともいえない南京町の風情をなくしているのも事実だ。
こうしたいい店もまだまだあるのに…。
キマコ  「そうだね。歩きながら食べるのは行儀悪いよね。
      南京町にきてほんとの中華食べられてよかった」
でもキマコさんが南京町でチャーシューまんにかみついてる写真、僕見たことあるんだけど。
キマコ  「………。そんな昔の話持ち出さないでくれるかなー。いやー蒸し餃子おいしかったねー」

ドン・タニシ 「さ、写真を撮ろう」
ブログ用メイキング.jpg
ドン・タニシ 「たかちゃん、今日のためにアスコットタイしてきたんやー」
たかちゃん 「いやーそういうわけではないんやけどー」
キマコ    「お土産の灸まんが写っちゃう」
ドン・タニシ 「寒いのー」
ヨウゾウくん 「撮りますよー」

春休み中で人通りの多い中、ああでもないこうでもないと迷惑な4人組であった。
というわけで無事、撮影が終わり、ホームページに張り付いたのだった。「四角家のこと」参照。

メダカ元気?.jpgあ~疲れた。

大仕事が済んだのでお茶することに。
ヨウゾウくん 「じゃあ、僕が神戸に来たときいつも行く店があるんですけどいいですか?」
ドン・タニシ  「行こう、行こう」

次回、南京譚 第2章 トアロードのあの店でコーヒーを。

ドン・タニシ 「もう終わるんか。次はいつや。俺、あんまり待てん性格なんやけど」
では近いうちに。餃子屋めぐりの話も書かないと。
ドン・タニシ 「あー、まだかい、まだかい、股かい」
………。無理やりですね。
ドン・タニシ 「ちょっと疲れがまだ残っとんよ」
そうですか。最近切れ味が悪いですね。
ドン・タニシ 「切れ…切れ…ええっと…」
あーもう考えなくていいですから。今日はおしまい。次回お楽しみに~。

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プレモルバナー.jpg
本場さぬきうどんは合田照一商店
四角い餃子を注文する

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