瓦せんべいで有名な、老舗菓子屋の喫茶室。 [ドン・タニシの香川るんるんグルメ日記]
●高松名物・瓦せんべい! ●季節の野菜サラダとハーフサンドイッチのセット 700円 ●サービスのケーキ
この「香川るんるんグルメ日記」で昭和なお店をいくつか紹介したけど、
そういえば、あそこ。もう何年も行ったことなかったけど、行ってみようかってことで
今回は「くつわ堂総本店」に行ってみた。
「くつわ堂」と言えば、香川の人間なら知らない人はいない、県外の人にもお土産として有名な
瓦せんべいの店である。明治初年に創業という老舗の菓子店だ。
讃岐の名産品でもあった白下糖を生地練り込んだ瓦の形の固いせんべいは、
固いけれど噛めば噛むほどじんわりと旨みが伝わるせんべいだ。
三越高松店のすぐ南側。ドームから片原町商店街に入ってすぐ左に、ひと際存在感のある
店構え。「くつわ堂総本店」は、1階が菓子売り場、2階が喫茶室になっている。
この喫茶室も古い。お店の方に聞くと創業44、5年くらいと言う。
当時はさぞかしモダンなサロンだったであろう40年以上経た今でも独自の雰囲気を保っている。
なによりこの商店街で、今もなお100席近い席数の喫茶が存在していることがすごい。
●サバヨンクリーム700円とベニス風カプチーノ450円 ●フルーツサンドイッチ650円 ●野菜サンドイッチ600円
サンドイッチやパフェ類など、いわゆる昔の喫茶店にあったようなメニューが豊富。
ていねいに作られた感のあるサンドイッチはボリュームも結構ある。
フルーツサンドが好きなキマコさんはOL時代、たまに来てたらしい。
フルーツサンドを置く店は極端に少ないのだ。しかも紅茶は昔からポット出し。
デザートはさんざん悩んだ挙句、サバヨンクリームを注文。
アイスクリームにフルーツが盛られてて、件のサバヨンクリームとやらがかかっている。
卵と生クリームのソースのようだけど、アングレーズソースとも違う柔らかい味。
コーヒーを飲みながらまどろんでいると、お店の方が「これ食べてみてください」と
プチケーキを持ってきてくれた。なんでも瓦せんべいにも使っている白下糖を入れて
焼いたというスポンジのいちごケーキだ。素朴で口の中でふわっととけるような味。
クリスマスケーキで注文できるみたいですよ。興味のある方はぜひ。
今ならまだ喫茶部で試食サービスしてるかもよ。
●前に草間弥生、後ろに猪熊弦一郎と現代アートに囲まれてコーヒーをいただくドン・タニシ。ご満悦。
この空間にさりげなく存在感を放っている低いテーブルとソファ。
聞いてみるとやはり、桜製作所のものだった。以前書いた「城の眼」しかり、この店ができた
当時のこだわった店はたいてい桜製作所がかかわっている。
本物は残り続けることの証しだ。
【瓦せんべい工場見学&試食!】
●1枚1枚手焼き。今度は大きいのをひっくり返すところも見てみたい。両面焼けたら卵を塗って照りを出す。
まったりとしたティータイムを過ごして反対側の階段を降りると、
店内で瓦せんべい焼いているのが見えた。今年7月にリニューアルして、工場が併設されたらしい。
ガラス窓から作る工程がよく見える。鉄板の上には一番小さいサイズの瓦せんべいが
たくさん並んでいて、それを職人さんが1枚1枚かえしている。へぇー、未だに手焼きなんですね。
扉の隙間越しにいい匂いがしてくる。2人でもの欲しそうにのぞき込んでいると、
中から焼いていたお兄さんが声をかけてくれた。
お兄さん 「焼き立て、食べてみますか?」
タニシ・キマコ 「はい!」
もの欲しそうな顔も悪くない。お兄さんが紙にくるんで持ってきた瓦せんべいはまだあったかい。
香ばしいいい香り。では、いっただきま~す!
あ。今まさに鉄板からとったばかりの瓦せんべいはまだ柔らかい。ニチョッとしている。
歯にくっつきそうなのだが、なんとも言えない素朴な風味がにじみ出てくる。
半分ぐらい食べたところで熱が少し冷めてきて食感が変わってきた。ポリッ!
これこれ! 瓦せんべいと言えば、とにかく固いイメージだったが、この冷めかけがいい感じ。
実は後で知ったのだけれど、兵庫町にある「宗家くつわ堂」とはまったく別会社のようです。
ここ「くつわ堂総本店」は2階でお茶して、1階で工場見学できてお土産も買えるから、
県外からのお客様にはおすすめのスポットです。結構楽しいくつわ堂探検でした。
くつわ堂総本店 喫茶室
住所●高松市片原町1-2
電話番号●087-821-3231
営業時間●9:00~20:00
定休日●喫茶のみ月曜
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