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15年間ありがとうございました! [タニシノコトバ]

南京町3人.jpg2022年12月30日をもちましてイートイン店としての「四角家餃子本舗」は幕を下ろすことにしました。高松・鍛冶屋町のこの路地裏で15年、餃子専門店としてやってこれたのはたくさんのお客様と協力会社の皆様、そしていつもいつも応援してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。
左の写真は商品開発など四角家の一番大切な味を作ってきてくれた顧問「たかちゃん」とわたくし焼人(やきびと)「タニシ」と店での仕込みやネットショップを担当している「キマコ」の3人で以前南京町で撮った写真です。創業2年目くらいでしょうか。ほかのどこにもない餃子を作ろうという勢いが感じられる写真で、四角家の原点だと思って大切にしている写真です。そもそもはネットを中心に販売の店を作ろう思ったのが最初で、それならまず地に足を付けて店で食べられる実店舗も必要かなくらいな感じで始めたのがこの「四角家餃子本舗」。実際始めて見ると「餃子」はもとより焼きたての「焼豚」や野菜の「蒸し鍋」が名物になり、外せない人気メニューになりました。そして生ビールの超達人店にまで認定されました。その一つ一つのメニューや商品に大切な人との出会いがあり、思いがけず15年も生かしていただいたと思っています。本当に感謝しかありません。ただ、私も年を取りました。夜の仕事はなかなか厳しいものがあります。15年という節目に一度区切りをつけて新しいスタートをしたいと思いました。コロナ禍で夜の賑わいが昔のようには戻らないというのもありますが、それ以前からずっとあたためていたことです。今度は、日常生活の中で小さな幸せを見つけられる店をしたいと思っています。また皆様とお会いできる日を楽しみに、明日から頑張っていきます。最後にもう一度。
15年間ありがとうございました。

※2023年1月5日より改装工事に入ります。
お客様、近隣の皆様にはご不便、ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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コロナ禍で考えたこと。 [タニシノコトバ]

やっと無事1年を終え、年末最後のブログに向かうことができました。
今年もコロナに振り回される1年ではありましたが、お客様や協力者様に助けられてやってこられました。店ができる限りのコロナ対策をしてもお客様の協力なしにはできません。本当に感謝です。また、飲食店にとって仕入れというのは本当に大切なことなのですが、今年はコロナの影響で廃業されるところも少なからずあり、そのたびにご尽力くださった方には本当に感謝しかありません。この場を借りて今年1年お世話になった皆様に心から御礼申し上げます。

さて、コトシノコトバは、この1年、何か食べるたびにいつも思ってきたことです。

その食べ物は生きるためか幸せになるためか

ブログ用餃子イメージ.jpg

コロナがまん延しだして2年。行政がずっと言い続けてきた言葉がある。「不要不急の外出をひかえましょう」ごもっともではある。では、うちの店は「不要不急」の店なのかと考える。夜営業の店がこれだけ時短や自粛させられることからすると、やっぱり一般的には「不要」と定義されるのだろう。知事や大臣がその言葉を発するたびにずっともやもやしていたのだが、ある時、不図思った。世の中には「生きていくために必要な食べもの」と「幸福感を得るために必要な食べもの」の2通りがあることを。一つは人間生きていると腹が減る、腹が減っては戦はできぬから、何か食べないと生きていけない。とりあえず食べられればいいという腹を満たすことが目的の食べもの。もう一つは、それを食べなくても生きていけるが、食べることで幸福感を得られる、心を満たすことが目的の食べもの。つまり前者は「必要」な食べもので後者が「不要」な食べものと考えると、「四角家」は「不要」の店なのだ。うちの餃子を食べて幸せな気持ちになりたいからお客様が来店されるし、お取り寄せをしてくれるのだ。そういう結論に行き着いてから、もやもやがすっきりした。「不要」だけど、どこかの誰かにとっては「必要」な店。それでいいと思う。僕が目指したいのは、そんな店、そんな餃子。だから「口福包み餃子」。これからもどこかの誰かを幸せな気持ちにできる餃子を作っていきたい。



新年は1月2日から営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


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ホドコサレタラ、ホドコシカエス [タニシノコトバ]

年末最後のブログ執筆は、今年を一年を振り返り翌年の方向性を考える、
「四角家」にとってとても大事な行事。今年もこれを最後に仕事納めとします。


ホドコサレタラ、ホドコシカエス

2021口福包みセットラッピング.jpg 変えようと思っていた。13年「四角家」をやってきて、キマコの言葉を借りれば「谷アリ谷アリ、ちょっと山アリ」。あまり大きな谷には出会わなくなったが、たまには大きな山にも登りたいし、海も見てみたい。実際、「四角家」が創業する前の前の店から、この建物も冷蔵庫たちも老体に鞭打って頑張っている。私自身の老朽化も否めない。ビジネスをもっと効率よくシンプルに楽しくしたい。なかなか変革に思い切れないなか、2019年の11月、通販を辞めた。手間と経費がかかり過ぎる。ところが、辞めると決めた途端、そのマイナス材料を解消する提案が来た。のった。通販を再開する。 そしたらコロナだ。3月までは順調だったのに、4月の緊急自体宣言から極端に客足が遠のく。今度は某党の会報誌へお取り寄せ餃子の掲載依頼、5月に入ると関西のテレビ局に紹介されることになり、しばらく店内営業をやめ、ひたすら餃子を作ることに。そんな感じで仕掛けずとも自然な流れができていた。とは言え、売上的にはなかなか厳しいもので、一つ一つの注文がありがたかった。お客様や仲間やいろんな人が見えるところで、また見えないところでも応援してくれたのが、本当に心の支えだった。本気で仕掛けようと思ったのは夏前。今まで変えようと思って踏み切れなかったことをやるのは今しかない。変わらないことも大事だけど、変わる勇気はもっと大事。9月に店内を改装する。外向きな派手な改装ではないけれど、機能優先の大事な基礎工事。協力業者さんも細かいところまで本当に気持ちよくやっていただいた。次にとりかかったのはホームページと餃子のラベルをリニューアル。ブランドを左右する大事な幹の部分だけに、変えたいけれどアウトソーシングすることにずっと不安があった。そこで、かつて一緒に仕事をしたこともある旧友のデザイナーにお願いした。彼ならこちらの伝えたいことを理解した上でよりいいものを作ってくれる、信頼できるからだ。おかげで新しい「四角家」としていいスタートが切れている。 2020年、売上は落ち込んだけど、ずっと前を向いていられたのはこうしてたくさんの人に応援してもらえたから。そんな皆様の気持ちやご支援を無駄にしないよう、そして倍返しできるよう、14年目の「四角家」はますます精進していきたいと思います。


新年は1月2日から営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


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ついてる。 [タニシノコトバ]

年末に商店街のくじ引きに行った。現金つかみ取りがこの商店街の恒例行事であり
キマコのライフワーク(本人いわく『唯一の特技』)だったのだが、
今年はすべて景品に変わっていた。がっかりするキマコをよそに知らないおっちゃんが
見事オーブントースターを当てて自転車に積んで帰るのを目の当たりにする。
俄然ファイトがわいてくるではないか。何が当たるんだ。順番を待つ間、
景品を覗いていると目についたものがあった。キョロちゃんほかお菓子詰め合わせ。
子供の頃から大好きなキョロちゃんのチョコボール・ピーナッツ。
タニシにとって特別なお菓子、よしっ、キョロちゃんを当てるぞ! 意気込むタニシ。
まずは空気清浄機を目指すキマコ。くじを回して・・・カランカラーン! おおっ!!
「おめでとうございます。トイレットペーパーです。サイコロの目の数だけ差し上げます」
ころころ・・・。6の目を出して6個もらうキマコ。流石こういうところ、抜け目ない。
次にタニシ。カランカラーン! 再び鐘が!
「おめでとうございます。キョロちゃんお菓子詰め合わせです」
おおおーっ!!! (そんなに喜ぶか? 唖然とするキマコ)

ついてる。来年はいい年になりそうだ。

I’m in luck.

タニシノ言葉2019.jpg 年末最後の仕事はブログの執筆。今年を一年を振り返る「四角家」にとっての恒例行事なのだ。 2019年は一年前にも書いた通り、あたためている夢を進めることが目標だった。店のお休みを増やして、その分色々と準備を進めていたのだが、「四角家」の本体を脅かす大問題が起こる。創業以来11年間にわたって「四角家」の皮を作っていただいていた皮屋さんが廃業されるという知らせだった。これは早急に新しい皮を見つけなければと必死に全国の皮屋さんを探す。気に入っていた皮だけになかなか同じような皮は見つからない。四角い皮、特にそばをあつかってもらえるところは厳しく、最悪店を閉めなければいけないかも、という思いもあった。自分は四角い餃子で勝負したい。皮のために三日月型に変える気持ちは毛頭ない。そんななか、灯台もと暗し。地元香川の老舗の製麺所さんが引き受けてくださった。皮のありがたみを感じつつほっとしたのも数ヵ月。こちらも廃業されることに。これほど皮に悩み、皮を研究し、皮のありがたみ、皮の大切さを思い知った年はない。そしてやっと見つけた新しいパートナー(皮屋さん)。あらためて餃子への自信と誇り、そしてまだある進化の余地を教えてくれた。
2019年を表す漢字は?と聞かれれば、迷うことなく「皮」
そんなわけで、来年こそ、新しい夢へのチャレンジ、再び。 2020年はきっとついてる。なんとなくいい年になりそうな予感。 「四角家」にかかわるすべての皆様に感謝して2019年を〆たいと思う。


【2019年戦利品】
戦利品.jpgトイレットペーパー.jpg

新年は1月2日から営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

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タニシノユメ? [タニシノコトバ]

今年もこの時期がやってきました。
年末最後のブログ執筆は、今年を一年を振り返り、翌年の方向性を考える、
「四角家」にとってとても大事な行事なのです。
2018年はテレビの全国放送や新聞、雑誌掲載などもありまして、
全国の皆様に「四角家」の餃子と焼豚をたくさん買っていただきました。
お店にもたくさんの方が買いに、または食べに来ていただきまして、
本当にありがとうございました。
しかし、今年は餃子めっちゃ作った。めっちゃ焼いた。
8種類も作ったことを後悔するくらい。
DEKU農園から仕入れた本鷹唐辛子で「ほんたか一味」も作った。
注文のありがたさと同時に製造業の厳しさを思い知った一年でした。
さて、来年は・・・。

MASTER'S DREAM

タニシとほんたかブログ.jpg 「マスターズドリーム」は「四角家」で提供している極上生ビールの名称であるが、今日のテーマはビールの話ではない。私は11年前「四角家」を創業し経営しているのであるが、まわりの人は私を様々な言い方で呼ぶ。「社長」「オーナー」「店長」「兄ちゃん」「マスター」。 何と呼ばれても一向に構わないのだが、自分の名刺には「代表」など肩書きをつけない。従業員も少ない小さな店の店主であるからというのもあるが、自分でわざわざ「代表」ですと名刺に入れるのもこっぱずかし気がして嫌なのだ。 「四角家」を始めた頃は、「こんな路地裏で餃子屋?」「御座敷席で餃子?」「メニューはこれだけ?」などと心配されたり変人扱いされたり。それでも自分の信じるこだわりだけは曲げず、結構苦労もしたが、お客様やまわりの皆様に助けられながら成長を続けてこられた。お店で餃子や焼豚、蒸し鍋などを提供しながら、お店でもオンラインショップでも商品の販売も拡大でき、自分としてはそれなりに満足している。このまま地道に伸ばせて行けたらと思うのだが、実はほかに新しくあたためていることがある。もう若くはないし、最後の挑戦をしたい。来年はそろそろ重い腰を動かしたいと思っている。それが、私の夢。つまり「マスターの夢」ということで、2018年を閉じたいと思う。決して大きなことではなく、小さなことですが、私のライフワークになればと考えている。追って報告します。最後になりますが、2019年、自分も含め皆様が健康で楽しく過ごせますよう心からお祈り申し上げます。

新年は1月2日から営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


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オオキニ金太郎[コピーライト] [タニシノコトバ]

ユースケサンタマリアじゃありません。
サントリーさんに作っていただいた角ハイボールのポスター。
店内に貼っていたところ「あれ、ユースケ?」「マスターユースケに似てますよね」
あげく「あれマスター? 似てますね(本人じゃ~)」などと結構反響がありまして。
角ハイボールばんばん出ております。
今年も年末恒例「タニシノコトバ」です。

オオキニ金太郎[コピーライト]
タニシ角ハイボール.jpg「四角家」を始めてから10年、がむしゃらにやってきた。そして10年目となった2017年は小さいながらもこれまでの記録を数々塗り替えた。特に新しい試みはないが、例年なら伸び悩む8月末から11月に逆に大きく数字を伸ばせたのが勝因だ。本当にありがたいことでただただ感謝しかない。「今のご時世、飲食店は長続きしないのに10年もすごいね」と言ってくださる方もいるが、30年も50年も続けているお店もたくさんある。そんなお店からするとたった10年と笑われるだろうが、自分としてはよくがんばったと思っている。10年の節目を迎えて、まだまだ未熟なんだと気づかされることもあったが、10年やってやっと「餃子屋やってます」と胸をはって言えるようになった気がする。数々の困難を乗り越えてここまでやってこれたのは、「四角家」を気に入って来てくださるお客様と、これまでずっと支援してくださっている皆様のおかげです。「四角家」にかかわるすべての皆様へ心から感謝の気持ちを込めて「オオキニ」。 ちなみに「オオキニ金太郎[コピーライト]」とは、僕が30年以上前に友人と麻雀をして勝った時にテンションあがって思わず飛び出た渾身のギャグです。その昔、大木金太郎なる頭突きが必殺技のプロレスラーがいて・・・この辺にしときましょう。ギャクを説明するほど恥ずかしいものはないですから。 そんなわけで11年目となる2018年は新しいチャレンジもしてみたいと思う。これまでしてもらったことはちゃんと何かで還元しなくては。「オオキニ」という気持ちを胸に、何かヤラカシタイ。

【年末年始の営業案内】
12月31日(日)・1月1日(月)・1月2日(火)はお休みさせていただいております。
新年は1月3日(水)より元気に営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

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第10章 「蛸包(しゃおぱお)」の誕生。 [四角餃子開発物語]

キマコ 「餃子の種類が増えて仕込みがキツくなりましたね」
タニシ  「まあそう言うな。実はもう一つ作りたい餃子があるんや」
キマコ 「ええーっ。 この前もう打ち止めって言ってなかったですか?」
タニシ 「そうなんやけどの。ひとつだけ諦めきれん餃子があるんや」
キマコ 「何ですか?」
タニシ 「タコ
キマコ 「タコ? ほほぉ。タコですか? そういや前からタコタコゆってましたね」
タニシ 「それとのー。にんにくも使いたいんや」
キマコ  「にんにく? うちはにんにくは入れない、だから匂わないのが売りですよ」
タニシ 「そうなんやけどのー。一つくらいはにんにくをしっかり効かしたのがあってもええやろ」

とどのつまりは好きなんです。タニシ、タコにんにくが。
かくして、四角餃子の最終章(たぶん)ともいうべき、タコ餃子の開発が始まった。
組み合わせの野菜は今回比較的すぐ白菜と決まった。
「四角家」のテイスティ顧問たかちゃんに相談する。
はじめは、北海道の水タコを贅沢にカットして作ってくれた。上品で柔らかくうまかったが、
やはり瀬戸内の真ダコに慣れている我々にとってはプリッとした食感が欲しい。
むしろタコ焼きの中に入ってるチープだけれども、口の中で「あ、タコおった!」って
感じるような食感のうれしい違和感。タコは真ダコにした。白菜、にんにくと相性も良かった。
おろしにんにくをたっぷり使い、さらにフライドにんにくのチップで香ばしさを出そうと思ったが、
試行錯誤の上、入れないことにした。変わりに、ミョウガを加える。
にんにくにおされてとっても控えめなミョウガ君だが、なかなかいい仕事をした。
ミョウガとか大葉とか、春菊とか、その手の薬味的野菜が大好きなキマコさんだった。
タコの餃子はイメージ通り、いやそれ以上に仕上がった。
食感が楽しめるのにジューシーでもある。
にんにくはしっかり入れてあるのにさわやかで後に残らない。

蛸包250.jpg蛸包断面250.jpg

名前は「蛸包(しゃおぱお)」とした。
本来、中国料理でタコは「章魚」と書く。それだと漢字3文字になっちゃうから
日本の蛸の文字で蛸包。四角家の餃子の中で唯一、にんにくを効かせた餃子だ。
実は、タニシの一番のお気に入りなのである。
これで「四角家」の餃子が8種類揃ったのだ。
餃子が増えたため、オンラインショップとパンフレットも作り直した。

タニシ 「よし、武器は揃った。戦闘開始じゃ。宣伝も兼ねて挨拶回りに行くぞ!」
キマコ 「はい!」
ボク   「はい! そうやって餃子が増えて言ったんですね。大変でしたね~」
タニシ 「おおっ! 広報部長のメダカ君やないか! 仕事ほったらかしてどこ行っとったんや~」
ボク  「実はインドで世界メダカサミットがあって・・・今メダカブームでしょ。
     ボク、メダカ繁殖倫理委員もやってるから・・・」
タニシ 「知るか。というわけやから、これまでの記録として四角餃子開発物語書いてくれ。
     これから君の広報の仕事山積みやぞ」

「四角家」の広報部長、ワタクシ白メダカジュリー、久々に「四角家」に戻ってきました。
復帰第一段の仕事が、四角家の餃子ヒストリーともいうべき「四角餃子開発物語」を書く
ことでした。「四角家」のオープン前から入れると約10年間にわたる餃子開発の軌跡です。
これを読んでより四角家のへんてこな餃子に興味を持っていただければウレシク思います。
この話、これで完結したのか、はたまた続くのか。
ボクにもわかりませんが、「四角家」の物語はまだまだ続きます。
「四角家餃子本舗」の未来に乞うご期待!
タグ:蛸包
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第9章 高級餃子 「金包(きんぱお)」の誕生。 [四角餃子開発物語]

「鍛冶屋町ひとくち餃子」は完全に四角家の名物になっていた。
白州森香るハイボールとのセットでお得になる「鍛冶屋町小粋セット」も良く出たが、
プレモルも良く出た。ビールがうまい超達人店としても定着つつあった。

ある日、サントリーの営業担当のたけちゃんがいつになく神妙な顔でやってきた。
いや、彼はどちらかというといつも神妙な面持ちでやってくるのだが、今回はさらに
緊張感漂う雰囲気なのであった。
たけちゃん「実はですね、サントリーから新しいビールが出るんです」
その言い方で、企画ものというか季節限定の「ザ・プレミアム・モルツ」が出たという
のではないなとわかった。これまでのサントリーの醸造家の技術の集大成とも言える
究極の高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」の発売だ。
超達人店の「四角家」にはぜひ導入して欲しいと言う。
「四角家」はオープン以来、ずっとプレモルだ。サントリーさんにはお世話になっている。
しかし、プレモル自体高品質ビールである。
さらに上のビールとなると原価も上がるし売価も上げざるを得ない。うちは小さな餃子屋だ。
2種類もサーバーは置けない。かと言って、ビールはその超高級ビールだけでお客様に
納得していただけるのか。さすがのたけちゃんのお願いも二つ返事でOKってわけには
いかない。後日、件の支店長からもよろしくと。タニシ、ちょっと考えた。
2~3週間後、たけちゃんがマスターズドリームの実際のグラスをもって現れた。
この日のたけちゃん、決めに来たな。いつになく迫力があった。

たけちゃん 「ご検討いただけたでしょうか。これマスターズドリームのグラスです」
タニシ    「かっこええやない! するわ」

ええ~~~~~。グラスで決めるんかい!?
確かに、ビールのグラスとは思えない高級感。品の良いロゴ。しかしやね、そこで決める?
タニシ、実は既に決めてたんだと思う。今度、たけちゃんが来たらお願いしようと。
そう思う。いやそうに違いない。そう信じたい。
「四角家」の意志が伝わるとS支店長からお礼と期待のメールが入った。

「ありがとうございます。ぜひマスターズドリームに合う高級餃子を開発してください」

しょええ~~~~~~。

キマコ 「ボス、大変大変。支店長が高級餃子を開発してくださいって書いてますけど」
タニシ 「そら作らなあかんやろ」

S支店長、おだててのせるのがほんとにうまいっ。すぐ木の登る二人であった。
かくして、高級餃子開発は始まる。とはいえ、高級食材は「四角家」では禁じ手であった。
これまでも餃子は組み合わせの妙を売りにしてきた。高級素材を使ってどや!みたいなのは
考えられなかった。特にフカヒレなんてのは!

案の定、食材選びは難航した。贅沢な素材を使い手間を惜しまず採算度外視で作った
超高級ビールと何だったら釣り合うのだろう。これ見よがしに高級食材持ってくるのも
どうかと思うし、じゃあそうでなくて価値のあるものって?
マスターズドリームの重厚感、深い黄金色の液体。ナンバー1のビール。
それをイメージする食材。黄金色で、高級感にあふれ、ナンバー1、そう、
金メダル級の食材! もうアレしかないやん!
フカヒレ。

フカヒレを調理できるのはたかちゃんしかいない。ややこしいな、たけちゃんとたかちゃん。
早速泣きついた。そこはホレ、フカヒレの入手も下処理も調理もお手の物ですから。
今回は丸投げした。
早々にフカヒレと貝柱で第一段階のあんができた。えのきも入っている。
フカヒレの餃子と言えば、オイスターソースを加えることが多いのだが、そこは
たかちゃん、オリジナリティの部分もよくわかっている。貝柱のスープをベースにしてくれた。
キマコ    「いい感じです。これで少し何か食感があれば」
たかちゃん 「タケノコ入れよか。どうせなら本鷹一味も少しふったらしまるんちゃう?」
キマコ    「タケノコいいですね。お願いします」
そんな感じで食感や味の微調整を何度かして、フカヒレと貝柱の餃子ができあがった。
焼いていると貝柱の香りがすごい。ジューシーでしかもフカヒレとタケノコとえのきの
食感が絶妙な餃子。名前はもうこれしかない。
「金包(きんぱお)」

マスターズドリームと金包.jpg

最高級のビールと金の餃子。
マスターズドリームの発売日に合わせて、金包を発売した。
マスターズドリーム700円、金包6個1200円(イートイン価格)。
どちらも意外と出てる。

金包250.jpg金包断面.jpg

ちなみにタニシ、フカヒレも苦手。
新餃子は四角餃子5つで打ち止め宣言していたタニシに二つも餃子を作らせた
S支店長おそるべし。おかげで大事な作品(宝)が増えました。

次回、「蛸包(しゃおぱお)」の誕生。えっ? まだ作るんかい?

タグ:金包
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第8章 名物「鍛冶屋町ひとくち餃子」の誕生。 [四角餃子開発物語]

ひとくち餃子の話は、実にひとくちでは語れない。
この餃子の誕生は、四角家餃子本舗の歴史上、大きな転機となるのである。

5種類の餃子を作ったタニシは満足していた。
どこにもない、唯一無二の5種のオリジナル餃子。
これ以上餃子を増やすつもりはなかった。お客様や知り合いなど、
もう餃子を増やさないのかとすすめられたこともあったが、流行りものや軽い気持ちで
数だけ増やすようなことは考えられなかった。これで武器は揃ったと
創業当時の思いを現実に、より通販シフトに舵を切る。

ホームページの更新やリニューアルも業者を通していてはスピードも思いも
伝わりにくい。おまけに無駄に費用もかかる。自分たちで管理できなければと一念発起し、
キマコさんが休みの日にwebの学校に一年通いホームページの制作が自分たちで
できるようになった。同時に、勉強のためAmazonや楽天などにも参加する。
ホームページも自分たちでリニューアルし、露出が増えたことで注文も増えた。
オンラインショップの対応や仕掛けに夢中になっているうち、気がつくと実店舗の売上が
落ちて来た。何の対策もできず、ただおいしいものをおいしく提供するだけだった。

そんな時である。サントリー認定「超達人店」になったのは。
「超達人店」はサントリーの樽生ビール「ザ・プレミアム・モルツ」を高品質の管理のもと、
最高の状態で提供できる店の称号である。これまで地味にこだわってきたことが
意外な形で認められたのだ。もともとオンラインショップのために開いた店。
当時は少ないメニュー、最低限のドリンクを高品質で提供すると言うこと以外、イートイン
としての店を拡大しようという気はなかった。
けれども、小さな小さな努力を見ていてくれた人がいるということは正直うれしかった。
ほめられるともっと努力しようと思うものだ。このことが、「四角家」のあり方を
変えた。お客様に楽しく飲んでもらおう。そしてもっと餃子を食べてもらおう。でもって
また飲んで、餃子もさらにつまんでもらおう。特にドリンクへの意識は180度変わった。
当時、支店長をされていたS氏との出会いも大きかった。
超達人店になった「四角家」をいつも激励してくれた。イートインとしての「四角家」を
もっとたくさんの人に愛されるよう今一度努力してみることにした。
新しい看板をつけ、テーブルを作り直して席数も増やした。今までになかった
ハイボールを取り入れるなどドリンクも増やした。
すると、お客様もだんだんと戻ってきた。飲んで楽しんでいただけるお客様が増えた。

あれは忘れもしない、珍しく瓦町の某洋食屋さんまでランチに出かけた日のことである。
タニシ 「そろそろ新しい餃子を作ろうかと思うんやけど」
キマコ 「あれ? もう打ち止めじゃなかったんですか?」
タニシ 「そうだったんやけどの。ふと、アルコールに合う餃子があってもえんかなと」
キマコ 「あ。それ、私も思ってました。ビールやハイボールがすすむような、
     小ぶりでついつい箸が伸びるような・・・」
タニシ 「真剣に考えてくれんかの」
キマコ 「はあ」
思いはあっても新餃子のイメージがすぐにピンと来ない二人だった。

ランチから帰ってすぐ通販のメールをチェックする。
キマコ 「あ。S支店長からメールが来てますよ。何でしょ。読みますよ。えっと、
     『白州(ウイスキー)ハイボールに合う餃子を作っていただけませんか?』 ・・・えっ?」
タニシ 「・・・・・・。おい、どっか盗聴器ついてないか?」
キマコ 「えっと、えっと。なさそうですけど。ウソでしょ? 私たちの会話聞いてた?」

この頃、サントリーは白州森香るハイボールのプロモーションをしていた。
当時のS支店長は、四国でも白州森香るハイボールが普及するよう料飲店に
働きかけていたのだと思うが、恐ろしいくらいのタイミングである。

タニシ 「これは作るしかないやろ?」
キマコ 「俄然やる気がでてきました」
新餃子のテーマは決まった。「白州森香るハイボールに合う餃子」

「四角家」の5種の餃子はそもそも通販で全国に出せる専門店の餃子。
それぞれ唯一無二の味に上品に仕上げてある。
けれど、居酒屋の餃子は違う。飲みがすすむよう香辛料をどぎつくしたり
焼き上げも油っぽく仕上げる。その方がビールがすすむからだ。
アルコールに合うと言ってもそこは「四角家」の餃子。
ハイボールと言っても上質なシングルモルトウイスキー白州のハイボール。
スパイシーながらも上品に仕上げることが求められる。
「四角家」にとっても「白州」というウイスキーははじめて置いた特別なウイスキー。
ハイボールは「白州」だけという時期もあった。
まずは「白州」を研究する。森林のようなさわやかな香り。
ちょっとスモーキー。甘みもある。これにどんな香辛料を合わそうか。
ホワイトペパーでは当たり前すぎる。柚子胡椒は? わさびとか?
タニシは今回の餃子を「四角家」の新しい名物にしたかった。支店長のありがたい
提案には早く応えたかったが、焦らずじっくりと時間をかけた。
名物にするのであれば、どうせなら地元の食材を入れたい。
地元産の香辛料・・・。そこで思いついたのは「香川本鷹唐辛子」だ。
香川本鷹唐辛子は、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際、戦利品として持ち帰り、
そこで活躍した村上水軍に与えたことにより本島など瀬戸内の島で栽培が始まったという
もので、香川の特産物として最古の農産物となる。その甘くさわやかな香りと濃厚な
風味は日本の唐辛子の中でも最高級と言われ、海外に輸出していたほどであった。
ところが、安価な中国産の唐辛子が出回りだすとともに手間もかかる本鷹唐辛子の
栽培は激減した。最近になってそれを復活させようという動きがあった。
早速、本鷹唐辛子を手に入れ、試作の餃子に入れてみる。なかなかいいんでないの?
たかちゃんを高松に呼んで打ち合わせ。たかちゃんにも白州森香るハイボールを
飲んでもらう。
皮は薄くて、一口で食べられるもの。珍包のような甘みがなく、ジューシーで
パクパクつまめるもの。こちらの希望やイメージ聞いて、たかちゃんは頭のなかで
もう味を描いていたようだった。

四角餃子で使っている皮はほんとにおいしいのだけど、今回はとことん薄い皮に
こだわりたかった。手作業に近い工場で作る皮には限界があったので
薄い皮を求めてたかちゃんにいろいろあたってもらった。
ひとくち餃子の皮だけ名古屋の皮屋さんにお願いした。この皮は非常に薄くて
焼くとパリッとした。一口にこだわりたかったので今回は四角い包み方を諦めた。
これも何種類も包んで、一番口当たりのいい包み方を考えた。
たかちゃんの絶妙なバランスで作られたあんは、まさにイメージ通りだった。
豚肉に牛脂を加えることで肉のインパクトがアップ。ブラックペパーを入れることで
他店の一口餃子とは違う感じを出した。そしてキャベツと本鷹一味。
ジューシーで、小さいのにインパクトがあって、本鷹の風味が広がるひとくち餃子が
完成しようとしていた。微調整をして何度も何度も試食を重ねた。

タニシ、名前は密かに決めていた。
「鍛冶屋町ひとくち餃子」
店のある鍛冶屋町という町名も気に入っていたし、皆に愛されるご当地餃子にしたかった。
そして、この餃子と白州森香るハイボールをセットメニューにした
「鍛冶屋町小粋セット」を作った。

小粋セット250.jpgひとくち餃子250.jpg

鍛冶屋町ひとくち餃子は大ヒットする。
雑誌やフリーペーパーで取り上げていただいたのもあるが、何よりこの味は病みつきになった。
種類によって好みが分かれる四角餃子と違い、誰にでも好かれた。
白州も良く出たし、ひとくち餃子もよくおかわりされた。
ただひとつ予想外だったのは、ひとくち餃子がヒットしたことで四角餃子にも火がついたこと。
発売まではこれで圧倒的にひとくち餃子が出るようになるのではないかと思っていたのだが、
これをきっかけに四角餃子も今まで以上に出るようになった。

鍛冶屋町ひとくち餃子はそれまでの四角餃子とはまったく違うコンセプトで作られた。
与えられた課題に応えるドキドキと緊張感は終わってみれば楽しかったし、
充実したものだった。開発の視点が広がったことも大きかった。
正直、S支店長の提案がなかったらここまでのものはできてなかったと思う。
足を向けては寝られない。本当にもう感謝しかない。

ちなみに、発売当時、栽培している人が少なく、安定入手しにくかった本鷹唐辛子。
三木町で農家をしているDEKU農園のDEKUさんに相談したところ、「四角家」のために
栽培してくれることになった。DEKUさんは野菜にとても愛情をかけて育てる方。
実際、作られた野菜はどれも甘くて本当においしい。ご多分にもれず、彼の育てた本鷹唐辛子
と言ったら! 香りはまるでバニラのようで、辛みと風味の豊かなこと!
この本鷹唐辛子を使えることも「四角家」にとては大きな財産。
「鍛冶屋町ひとくち餃子」の価値をさらに高めてくれた。
ほんたか赤見本72.jpg
「四角家餃子本舗」は「鍛冶屋町ひとくち餃子」の発売を機に、新たなステージに上る。
この時はまだ誰も感じてはいなかったけれど。

次回、高級餃子「金包(きんぱお)」の誕生。


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第7章 「牛包(にゅうぱお)」の誕生。 [四角餃子開発物語]

「四角家餃子本舗」がオープンして1年が過ぎた。

タニシ 「4種ゆうのは数が悪いことないか?」
キマコ 「どうでしょう?」
タニシ 「餃子を5種類しよう。これで打ち止め! これまで使ってない食材はなんや?」
キマコ 「豚、鶏、鴨、海老。餃子になりそうなのはもう使っちゃいましたよ。残すは牛ですか」

かくして牛肉の餃子プロジェクトが始まった。
牛肉と合わせる野菜は? これまで使ってない野菜は何だ? そして相性がいいのは?
候補に挙がったのは、白菜、大根、ごぼう、春菊、じゃがいも、セロリ、玉ネギなど。
ただ、ごぼうと玉ネギは山包でサブ野菜として使っている。
キマコさんとしては当初ごぼうを使いたかった。なぜなら、ごぼうは「牛蒡」と書くからだ。
牛を使って牛包だと単純すぎるけど、牛蒡から一字もらうならありじゃないか。
ごぼうで作ってみる。ごぼうと牛は相性はいいけど、あんにするにはもうひとつ野菜を加える
必要がある。マッシュポテトのイメージでじゃがいもを入れる。これも合わなくはないけど
タニシの好みではなかった。ほかのもいろいろ試したがいまひとつ決定力に欠けた。

最終的に残ったのは、大根と春菊。
牛肉は豚や鶏よりも肉を主張する。この強い個性とうまくやっていける助演女優が必要だった。
実際、春菊はいい仕事をした。あの独特の香りと青菜感は今までのどの餃子とも違う。
2人とも春菊は大好きだったので、春菊の餃子は是非作りたかった。病みつき度も高い。
しかし、逆にあの香りが嫌いな人も多いことは否めない。大いに迷った。
結局、春菊は断念することになる。完全に主役を食っていたのだ。
地味な大根は牛肉を立てた。しかも牛肉と調和して自分もいい演技を魅せた。
ペアは大根に決まったが、大根をどう入れるか悩んだ。
みじん切りにしたり、千切りにしたり、おろしたり、はたまた切干大根を使ったり。
しっくりきたのはおろしだったが、食感も欲しい。日々の実験は続く。

牛包の相談もあり、我々はたかちゃんに会いに行く。
ちょうど大阪で餃子のイベントもあった。そこで他県の牛肉の餃子が売られていた。
たかちゃん「参考までに食べてみる? △△牛だって」
タニシ   「食べよう、食べよう」
鶏や豚とは違う牛独特の香り、いや臭み。ちょっと嫌な香りがあった。
たかちゃん「肉の臭みが残るような処理はしないから安心して」
素材選びはもちろんだけれど、どんな食材も下処理には手を抜かない人だ。
食感を出すことにアイデアがつきたキマコさんに
「大根葉入れたら?」とたかちゃん。目からうろこだった。
肉の部位や処理はたかちゃんにおまかせ。現在のイメージを伝えて、あんを完成してもらう。

国産黒毛和牛のモモ肉に上質の牛脂と牛骨スープを練りこんだあん。
これにおろし大根と大根葉を加える。 豚肉とは明らかに違う、牛肉独特の甘み、深みがあり、
なんともジューシー。粗引きのブラックペッパーがアクセントになっている。
ポン酢醤油でいただくと、そう、肉をおろしポン酢醤油でいただいているような。
「牛包(にゅうぱお)」が完成した。

牛包焼面250.jpg牛包断面250.jpg

当時、この新餃子発売間近のブログを書いたせいか発売もしていないのに、
某テレビ局と雑誌から取材のオファーが入った。せっかくなのでその番組の放送日から
発売することにした。幸先のいい牛包のデビューであった。

次回、ご当地餃子「鍛冶屋町ひとくち餃子」の誕生。
タグ:牛包
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